【精油辞典No8】シナモン ~太古の人々の美と健康を守る貴重品~

【精油辞典No8】シナモン ~太古の人々の美と健康を守る貴重品~

世界最古のハーブのひとつ

もっとも古くから使われてきたハーブのひとつといわれるシナモン。原産国のインドネシアでは一年中可憐な白い花を咲かせています。シナモンのその長い歴史は古代まで遡り、神話の世界ではフェニックス(不死鳥)がシナモンを燃やした魔法の火によって蘇ったとされています。エジプトでは、ミイラの防腐剤や寺院の薫香として用いられていました。

シナモンリーフとシナモンバークそしてシナモンカッシア

シナモンの種類は、インドネシア原産のセイロンシナモンと中国原産のシナモンカッシアに分かれます。一般的にシナモンと呼ばれるものはセイロンシナモンです。さらに精油は、セイロンシナモンの葉から抽出されるシナモンリーフ(学名 cinnamomum zeylanicum)と樹皮から抽出されるシナモンバーク(学名cinnamomum zeylanicum)そしてシナモンカッシアの枝葉から抽出されるシナモンカッシア(学名cinnamomum cassia)に分かれます。

葉から抽出されるシナモンリーフは、クローブに似たスパイシーな香りの中にウッディーな香りが漂います。シナモンの種類の中では一番作用が穏やかです。

樹皮から抽出されるシナモンバーク。樹皮を乾燥させくるくると巻いたシナモンスティックです。お茶やケーキで有名な香りはこのシナモンバークの香りです。

桂皮とも呼ばれるシナモンカッシア。爽やかなニッキの香りのシナモンカッシアは漢方薬にもよく使われます。

アロマテラピーでシナモン精油を使用する際の注意は、シナモンバークとシナモンカッシアの精油は、経皮毒性の強いアルデヒドが高濃度で含有されているため肌へのアプローチは避けた方が無難という事。

シナモンリーフは、他のシナモン2種に比べると作用が穏やかな為アロマテラピーの世界では主流となります。とはいえ、皮膚刺激がないとはいえないので高濃度での使用は控えたほうが安心です。

それぞれに特徴的な効能がありますが、メドウズでは、シナモンリーフだけの取り扱いとなるので、ここではシナモンリーフに絞ってお話します。

 

シナモン

 

冷えを緩和し心身にパワーを与えてくれる

主成分のオイゲノールが血行を促進して体を温めて内蔵の働きをサポートし、冷えが原因で起こる腹痛や下痢など消化器系の不調に役立ちます。
又、シャープでスパイシーな香りが精神疲労を和わらげやる気をもたらせてくれます。

腹痛

 

風邪やインフルエンザなどの感染症にも

オイゲノールは、優れた抗菌作用や抗ウィルス作用を持ち、体を温める作用と共に風邪やインフルエンザなどの感染症予防におすすめです。

Let’s try!
ウィンターリフレッシャー 香りで風邪を予防するルームスプレー

【材料】
・ユーカリラジアタ精油5滴
・レモン5滴
・シナモンリーフ精油2滴
・無水エタノール10ml
・精製水 20ml
・30mlのスプレー容器

【作り方】
1 スプレー容器に無水エタノールを入れる。
2 すべての精油を加え良く振って混ぜ合わせる。
3 精製水を加える。

クリスマスシーズンを彩るオレンジスパイス柑橘系とシナモンの香りは永遠のブレンドレシピ。


メドウズのシナジーブレンド オレンジスパイスは、オレンジとマンダリンの精油に、シナモンリーフ・クローブ・ローレルリーフの精油がブレンドされたまさにこの季節の為のブレンドです。夢見るような甘くスパイシーな香りは、心躍らせるクリスマスシーズンへと導いてくれます。香りを嗅ぐだけでクリスマスを思い描かせるハッピーブレンドです。

同じオイゲノールが主成分のクローブと作用がよく似ているシナモンリーフ。
スパイス系の精油は、ほんの少しいつものブレンドにプラスするだけで、ブレンドの格上げができて1本持っているだけでとても重宝します。今月は、クリスマス気分を盛り上げてくれるシナモンリーフを使ってヘルスケアをしてみてはいかがでしょうか?