使う濃度によって機能が大きく変化するペパーミント
ラベンダーと同じシソ科のペパーミントは、主成分のメントールの爽やかな香りが特徴的なハーブです。スペアミントとウォーターミントを交配して作られたペパーミント。名前に同じミントがつきますが、主成分が異なるので効果も微妙に変化します。主成分であるカルボン系の甘い香りがほのかに香るスペアミントは、ペパーミントのようなスーッとした強さが少ない為、ガムやお酒・お菓子などの食品に使われます。
一方、ペパーミントは、主成分であるメントールの薬理的作用からアロマテラピーやハーブティーの世界で多用されます。
花と葉を水蒸気蒸留して得られるペパーミントの精油は、使う濃度によって機能が大きく変化する面白い精油です。主な作用は、抗炎症・抗菌・体温調整・健胃・頭脳明晰・血管拡張などですが、例えば低濃度で使うと鎮静・精神安定を図りますが濃度を高めると神経強壮・頭脳明晰と相反する効果が現れます。
古代から続くペパーミントの悪酔い防止
古代ヨーロッパでは、祝宴の際に、テーブルをミントの葉でこすったり、床にミントの葉を撒きその爽やかな香りで客人をもてなしたとされます。
ペパーミントで作った冠を頭にかぶって酒宴に臨んだともいわれるので、悪酔いを抑える効果が古代から知られていたという事に驚きます。
こんなところからアロマテラピーが広まっていったのを実感しますね。
クールな清涼感が代名詞のペパーミントですが、実はその代名詞によって隠されてしまった夏に役立つ効果がたくさんあります。
イライラを鎮めストレスフリーへ
気持ちをリフレッシュさせ頭をクリアにしてくれるペパーミント。暑さで心身共にやる気をなくしがちなこの時期に活力を与え元気にしてくれます。
安眠にラベンダーが効かないときはペパーミント
リラックスで有名なラベンダーですが、意外にもラベンダーの香りが苦手という人は少なくありません。そんな時は、ペパーミントの精油を試してみてください。ラベンダー同様にシソ科のペパーミントは、緊張を和らげリラックスへと導いてくれます。寝苦しい夜に、ペパーミントの精油を1滴たらしたハンカチを枕元に置いておくだけでOKです。暑い夏の夜には、涼しさを呼ぶペパーミントの方がベストマッチかもしれません。
ペパーミントは強壮作用もあるので分量を多めにすると逆に眼が冴えてしまいます。ペパーミントを使いすぎないように注意してくださいね。
乗り物酔いにも効果的
外出が多くなるこの時期は、子供の乗り物酔いはバカンスも楽しさが半減してしまいますね。ペパーミントの精油は、乗り物酔いにもよく使われます。消化器官の緊張を和らげ胃の調子を整えて吐き気などの不快感を取り除いてくれます。
具合が悪くなりそうなときに、ハンカチにペパーミントを1滴垂らして香りを吸い込みます。
収斂作用とひんやり効果で夏のボディケア
肌を引き締める作用をもつペパーミントは、汗を抑えデオドラント効果をもたらせます。
又、香りを嗅ぐだけで体感温度を下げてくれるので、肌に乗せるととても涼やかに夏時間を過ごすことができます。
クールな夏のミントボディミスト
【材料】
・100mlスプレー瓶
・無水エタノール10ml
・水90ml
・ペパーミント4滴
・ラベンダー4滴
・ローズマリーシネオール2滴
【作り方】
スプレー瓶に無水エタノールとペパーミントとラベンダー、ローズマリーシネオールを入れよく混ぜたあとに水を入れ再びよく混ぜたら出来上がりです。
【使い方】ボディーに直接吹き付けます。
夏の害虫ゴキブリなどの忌避に
ペパーミントの香りは、ゴキブリなどの害虫が嫌います。床スプレーを作ってキッチンの床にスプレーしておくと爽やかな香りと共にゴキブリ除けにもなります。
ミントの香りで爽やかに夏の害虫対策スプレー
【材料】
・100mlスプレー瓶
・無水エタノール10ml
・水90ml
・ペパーミント12滴
・クローブ4滴
・レモングラス4滴
【作り方】
・スプレー瓶に無水エタノールとペパーミントとクローブ、レモングラスを入れよく混ぜたあとに水を入れ再びよく混ぜたら出来上がりです。
【使い方】キッチンなどの床に直接スプレーします。
夏はペパーミントの清涼感に助けられることがたくさんありますね。
私のお気に入りは、ペパーミントの冷湿布。
冷たいお水にペパーミントの精油を数滴たらしてタオルを浸し、固く絞ったタオルを首筋に当てるだけで気分爽快です!
このように多種多様な効果を待たらせてくれるペパーミントの精油は、
夏のレジャーに欠かせない精油です。